機長の愛聴盤だそうですから・・
機長の愛聴盤だそうですから・・_b0002580_1301296.jpgカスか歌手かそれが問題だ。
大病を患い落ち込んでいたピーコに歌を薦めたのは、永六輔。
その永さんがステージに呼び込む際、ピーコを『シャンソンカス』
と言って紹介する。『カスのピーコです』と挨拶し歌い出す。
ピーコをカスと呼ぶのか、歌手と呼ぶのかは、このアルバムに
耳を傾けたみなさんの判断にゆだねたいと思う。

そんな紹介がなされていました。


機長フリークの私としては、『機長の愛聴盤』という情報に接してしまった以上、聞きたい症候群に陥り、
当然のようにCDショップに足を運び、発注していました。そして、聞いてみました。正直な感想としてピーコ
さんは、歌は決して上手くないと思います。アコーデオンとピアノ(少しのストリングス)のとてもシンプルな音作りで、ピーコさんの声が直接響いてくる感じでした。そして、真摯に楽曲に向き合って取り組んでいるというのが伝わってきました。絵画になぞらえると、デッサンの習作という雰囲気。荒削りな中に何かどっしりとした『円空仏』を思い起こさせるようなそんなアルバムでした。音を加工し、音を重ね作り上げていく今風の音楽とは真逆なスタンス。「歌が上手くなりたい」というピーコさんの声が聞こえてきそうなそんな感じでした。


             ねぇ いつ帰るの   ねぇ わかってるでしょ
             もう戻せないわ   過ぎてゆく時は
             ねぇ いつ帰るの   今日も終わるわ
                                ──『いつ帰ってくるの』
by yoko59225 | 2006-12-01 01:30 | Music
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